のべおか天下一薪能の開催1年延期について

 拝復 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。長年にわたり私どもが主催する「のべおか天下一薪能」をはじめとする活動に理解と協力を賜り感謝申し上げます。


 さて、新型コロナウイルスが収束にいまだ至らず、準備が整わないことから、文化庁と宮崎県は今年10月17日からの開催を予定していた「国民文化祭」「全国障害者芸術・文化祭」を来年7月以降に延期することを決定しました。残念なことですが、この社会的状況を考えると賢明な判断だったと思います。


 この決定は、私たちが開催する「のべおか天下一薪能」にとっても大きな意味を持ちます。


 今年は国民文化祭に参画し、分野別フェスティバル事業として開幕日の10月17日に薪能を開催するとともに、翌18日には同じ会場、同じ能舞台を活用した「石垣の祝祭・市民音楽祭」を行うことにしておりました。薪能は400年の歴史ある延岡の城下町文化を象徴するものであり、合わせて音楽祭は400年の歴史の中で育まれてきた延岡の文化を国民文化祭という特別な事業の中で広く全国に発信する機会ととらえておりました。

 しかし、私たちの目指すカタチを実現することができなくなったため、すべての事業の開催を断念、薪能は1年延期し、来年10月9日(土)に、演目等内容はそのままに開催することにしました。新型コロナウイルスの感染が収束出来ていない以上、大きな不安を抱えたまま準備を進めることは、多くの皆様にご心配をかけるだけだと判断し、この決定となりました。


 1997年以来世紀を越えて23年にわたり欠かさず継続して開催して来たことは私たちにとって大きな誇りでもありましたが、さらに来年以降も継続して開催していくためにも、ここは一度立ち止まり、今後も持続可能な薪能にしていくための「新しいカタチ」づくりをしたいと考えております。


 なお、能楽のまちづくりの一環として開催しております「能楽市民講座」や地域のこどもたちにまちの能楽文化を継承していく「こども能プログラム」は、新型コロナ感染症予防策を講じながら実施する予定でおりますので、よろしくお願いいたします。

【お問い合わせ先】
NPO法人のべおか天下一市民交流機構
事務局/0982-33-0248 担当/福田 090-3076-4345


令和2年7月1日
特定非営利活動法人
のべおか天下一市民交流機構
理事長   松下   宏